タルコフスキーが映画大学のロンムの授業で作った習作。クラスの仲間とともに出演もしている。ヘミングウェイの短篇小説の映画化で、米国の田舎町に現れた殺し屋と殺される男をめぐる物語。
バイオリンを学ぶ育ちのいい少年が道路整備のローラーを運転する労働者と仲良くなるが……。小品ながら、タルコフスキー監督の主要モチーフが垣間見える映画大学の卒業制作。
原子力研究所の事故で被曝した若い研究者の仕事と愛と生死をめぐる物語を、九日間の断片的エピソードを通じて描く。全ロシア映画大学で教鞭をとり、タルコフスキーらを世に送り出したロンム監督の代表作。
ウクライナの辺境・カルパチア地方の民話を映画化。人間と自然、そして超自然的なものが自由なキャメラワークでとらえられていく。パラジャーノフの名を世界に知らしめた初期の代表作。
1960年代前半の自由な空気のなか、青春を謳歌するモスクワの若者たちを、『不思議惑星キン・ザ・ザ』で知られるダネリヤ監督が描く。当時18歳だったニキータ・ミハルコフが出演。
有名な復讐劇を、「われらの同時代人シェイクスピア」の著書があるコージンツェフ監督が映画化した。音楽はショスタコーヴィチが担当。上層部の反対をはね返して作られ、イギリスでも好評を博した。1964年ヴェネチア国際映画祭審査員特別賞。
膨大なニュースフィルムや記録映画を駆使して、ナチス・ドイツの残虐性を描いたドキュメンタリー。日常的な環境に潜む「ありふれたファシズム」(映画の原題)が人間の本性に発することを告発し、人間が思考を放棄すれば、あらゆる国でファシズムが起こりうることを示す。